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「日米交換船」鶴見俊輔/加藤典洋/黒川創 [それでもどっこい生きてます]

交換船とは、戦争中、交戦国同士の民間人を安全に交換する為送られた船のこと。

1942年に第一次日米交換船、日英交換船
1943年に第二次日米交換船

第一次日米交換船には1500弱の人が乗っていて、その中にアメリカ留学していた哲学者の鶴見俊輔(当時20歳)がいた。
その彼との日米交換船にまつわる話を軸に、開戦前後のアメリカや日本の世相、外交裏話などなどが、軽快な口調で語られています。

とにかく対談が面白い。刺激的。

名前しか聞いたことない人物(後藤新平とか野村吉三郎とか)の人となりが、鶴見俊輔流の人物評として語られるのが、めっぽう面白いですし、鶴見俊輔の生い立ちや家族のこと、また彼がどうして今のような考え方をするようになったのかについても、当時の状況とあわせて語られています。

全500ページのぶ厚い本ですが、半分は対談なのでさくさく読めます。
残り半分は黒川創による、外交資料などの記録を元にした交換船の解説となっています。

鶴見俊輔の本はあまり読んだことないのですが、この人は語り口がライトで面白い人ですね。ものすごく人間くさい。

あと、ハーバード・ノーマンという外交官のことが多く語られていて興味がわきました。
彼は戦後アメリカに吹き荒れたレッドパージで社会的に追い込まれて自殺してしまうのですが、レッドパージについては全然知識がないので、時間をみつけて読んでみたいです。
朝鮮戦争とか安保とか冷戦とか、その辺の絡みですね。
~~
加藤典洋
【2006年8月2日:僕が批評家になったわけ 】
【2006年8月6日:敗戦後論 】


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