「怒りの葡萄」スタインベック [それでもどっこい生きてます]
どんなに踏まれて蹴られても、食べるものにこまっても、それでもただ強く生きていく。ぎりぎりのところで、誇りを失ってしまいそうになりながらも、誰もオレを踏みつける権利などないと叫ぶ。
1930年代のアメリカで、不作による借金で自分の土地を追われた家族が、仕事があるという宣伝ビラを頼りにカリフォルニアを目指して、トラック1つで移動する前半部分。
犠牲を払いながらたどり着いたカリフォルニアでは、自分達と似た境遇の大量の移住民が安く少ない仕事をうばいあう土地だった。
元からいる土地のものは彼らを排除しようとし、彼らは浮浪者として簡単に投獄され、時には殺されてしまう。
そんな理不尽な社会に怒りを積み上げていく後半部分。
でも、それでも人間本来の強さで生きていく家族。
資本主義の抱える資本家vs労働者の問題と、人間のタフさへの讃美、そんなお話です。
最後のシーンが、ちょっと唐突ながらも、よかったです。これはキリスト教っぽいのかな。。。よくわからない。
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今日は、
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