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「丸山眞男 八・一五革命伝説」松本健一 [それでもどっこい生きてます]

この人の本ははじめてかな。
論理的な面を出しつつも、結構ゆらぎがあって人間くさい人です。
一方、丸山眞男は学者なので非常に論理的な人。

”はじめに”で、松本健一はこう語ります。

「昭和二十年八月十五日、日本に無血革命があった。この壮大な仮構(フィクション)こそ、その本質において政治思想史学者だった丸山眞男をして、あたかも「戦後最大の思想家」とでもいうようなアウラを獲得せしめたゆえんのものであった」

虚構としての八月十五日革命、そこから戦後民主主義を立ち上げ、『虚妄』であってもそれにかけると宣言する丸山と、それは地に足を着いていない考えで納得できないという松本。

ある意味どっちも素朴といえるかも知れません。

「自分の思いを込めてはいけない。あくまで論理的にクリアな方向を目指ざすべき」
と、
「自分を含めて考えないただのクリアな論理は意味がない。論理だけ目指してもダメだ」
のせめぎあい。

自分は思い込みが強い方だから、松本健一や「敗戦後論」の加藤典洋に近い感覚があります。
基本的に自分は論理的じゃないと思う。
まず”自分”ありきで、そっからつじつまを合わせるように本読んだり、考えたりしているフシがあります。
モノゴトを考える時は広く平たくとは思うけど、結局自分に戻っていく感じ。
嫌だと思うこともあるけど、もうこれはしょうがない気がしています。

だから、右っかわにも左っかわにも扇動されない様になりたいと思うわけです。そうじゃないと、簡単に利用されてしまう。

レバノンやらイラクやら、相変わらず人が殺されて、だんだんそのニュースに慣れてくる自分がいて、嫌なんだけどどうしていいか分からない。
本ばっかし読んでもダメなんだと思うこともあるけど、それ以外できることが思いつかない。


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