マルタン・パージュ、僕はどうやってバカになったか [それでもどっこい生きてます]
あけまして、おめでとうございますー。
今年もぼちぼち続けて生きたいと思いますので、ご愛顧のほど、よろしくお願いします!
実家のある北海道に行ってきました。雪が結構積もっていて、なかなか冬っぽくてよい感じでした。
関東に住んでいると、雪がほとんど降らないですし、積もることもめったにありませんから、冬っぽい感じがしないんですよね。寒いだけで...。
当たり前ですが、関東だと春から夏、夏から秋の変化ははっきりと感じられ、北海道だと秋から冬、冬から春の変化がはっきりと感じられます。
両方住んでみて思うのは、住みやすさとしては関東の方がいいんですけど、「季節を感じる」という点では北海道の方がいいです。
なんといっても、北海道(雪国)の春は、すばらしいです。それまで雪に閉ざされていた地面がじょじょに顔をだし、草木が芽を出して、お日様もぽかぽかし、つられて心もうきうきしてきます。
小さいころから植物が好きなせいもあってか、春は大好きです。
マルタン・パージュ、僕はどうやってバカになったか、北海道への生き帰りで、ちょうど読み終わりました。
知性的な主人公が、その知性ゆえに自分は生きていくのがつらい、という結論を出して、バカになろうとするお話です。作者はフランス人の若手作家らしいです。
興味がある方は、この先を読まないで買って読んでみてください。
買ったときは、バカになるまでの過程を楽しむお話だとおもっていたんですが、ちょっと違っていて、バカになった後が中心にすえられていました。
ある方法でやっとバカになれた主人公が、何も考えないが故に資本主義社会で成功しつづける。
りっぱな家、高級インテリア、高級車を自分が欲しいから買うのではなく、「コレぐらいの生活レベルの人が持っていてしかるべきもの」として、手に入れていく。バカであるので、そこには何の考えもない。
大雑把にいってしまうと、資本主義社会の風刺モノです。ただ、ガチガチな風刺モノではなく、とっぴで無意味なユーモアを交えて、お話が進んでいきますので、結構、面白く読めました。
主人公に感情移入してしまったので、読むのは早かったかも。
今の世の中で器用に生きられる人はバカだ。
言い切ってしまえば、そういう主張にも取れますね。
では、また!
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